基本方針4.「平和憲法を守り、戦争に反対します」
患者・組合員、そして地域住民の「命と健康を守る」という私たちの願いに対し、最も相反するものが人の命を奪う戦争です。
アメリカが国際世論の反対をおしきって引き起こしたイラク戦争では、10万人以上の人が亡くなり、イラクの現状を泥沼化し再建を困難なものにしました。一方、日本政府はアメリカの要請にこたえ、自衛隊のイラク派遣を強行しました。
宮崎にも新田原基地や潜水艦レーダー基地(えびの市)を抱え、政府内では沖縄米軍基地移転に関連して新田原基地が空中給油機能のひとつの候補地とあげられています。
戦争に対し日本国憲法は第9条で戦争の放棄と戦力の不保持を明確にうたっています。世界でも戦後1度も外国で武力行使をしたことがない、戦争放棄をうたった憲法9条を持つ日本に信頼が寄せられています。日本国憲法9条は、世界の平和を願う人々にとっても模範となっています。
この戦後の平和的発展を着実に築いた日本国憲法の第9条を捨てさることがこれから先の日本にとって本当にプラスになるのでしょうか。私たちがやらなければならないことは9条を変えることではなく、守り生かしていくことではないでしょうか。
現在、自民党は憲法9条の解釈による外国への自衛隊の派兵は限界だとし、9条2項を改正する改憲案をもっています。そして民主党もこの9条改正に賛成する意向です。
しかし憲法改定は国会議員の3分の2が賛成したとしても、国民投票では国民の過半数の賛成がなければ憲法を変えることはできません。国民とともに平和憲法、「9条」を守り抜き、戦争をしない国の道を歩み続けることこそが求められていますし。このことは国民やアジア諸国民の願いでもあります。
私たち職員は、患者・組合員・地域の人々に対し、平和憲法を守り、戦争に反対する立場を鮮明にアピールできるよう学習し行動を起こすことが大切です。そして平和の輪を守り広げるこの取り組みこそ医療従事者として、民医連職員としての社会的使命だと考えます。
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